国境の街から A small report from Cox's Bazar

バングラデシュとミャンマーとの国境の街・コックスバザールから、日々の出来事や感じたことをお届けします。

住めば都

こんにちは、mariko_bangla2019です。

何とはなしに続けてきたこのブログも、今日で㊗100回目を迎えました。バングラの駐在も予定の1年を前に帰国したこともあり、この区切りの回をもって、ブログはいったんお休みすることにしたいと思います。

、、、ということで、これまでの出会いを振り返りつつ、お伝えしきれなかったこともお届けできればと。

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コックスの地図をつくってみました

ちょっと小さくて見づらいかもしれませんが、赤色で書いた数字は、各ブログ記事の内容と関連する場所です。この記事の最後に過去ブログの一覧表を掲載しておくので、気になるブログ記事がありましたら、その回をクリックしてお楽しみください!

それにしても、この1年、本当にたくさんの出会いがありました。

①地元の人たちとの出会い

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日本ではスーパーやコンビニを利用することが多いため、基本的にお会計をするまでは、お店の人と話をすることはほとんどありません。バングラでは野菜を手に取れば、「何キロ?」「こっちの野菜もどう?」「今日はこれが新鮮だよ」と立て続けに言われ、否が応でも片言のベンガル語の練習の場となります。

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葉っぱおじさんは、今日も頑張ってます

市場で値切り交渉!を目標にしていたベンガル語も、よく買う野菜や商品の相場がわかるようになった程度。それでも、少しづつ数字や野菜の名前(ベンガル語)を理解していく私の様子を、言葉を覚える子どもに相対するように目を細めながら、市場やお店の方たちはみなさん根気強く優しく接してくれました。

海外において、同じ場所に年単位で住むことが初めてだったこともあり、足しげく通う市場、スーパー、パン屋、雑貨屋などの店員さん、おとなりの幼稚園のスタッフと顔なじみになることで、コックスが自分の居場所になっていく感覚が嬉しかったです。

 

②支援仲間との出会い

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 コックスはロヒンギャ難民支援の拠点となっていることもあり、国連や国際NGOに勤務する外国人が多く駐在しています。週末ともなると食事会のお誘いがあり、それを楽しみに平日は仕事を頑張る!というサイクルの繰り返しだったように思います。ここで紹介した水族館、コックス郊外の見どころやダッカミャンマー旅行も支援団体の仲間たちとご一緒しました。この業界は狭い世界ですから、コックスで知り合った方々とは、きっといつかまた、どこかでお会いする機会が巡ってくるような気がしています。

また、現地パートナー団体のスタッフとは、言葉の問題だけではなく、文化や感覚の違いから理解しあうのがなかなか難しいなあと思う場面もありましたが、苦楽をともにした同志的なつながりもあり、彼らから学ぶことも多かったように思います。

 

③自分に向き合う出会い

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ダッカ空港にて

バングラの子ども、目がぱっちりしていてかわいいなあ。このお嬢さんは、私が読んでいる文庫本の日本語を珍しがってずっと視線を投げかけてくれていました。お母さんが英語を理解でき、彼女も小学校で英語を勉強しているらしく、名前とか年齢とか簡単な自己紹介をしました。ラジシャヒというバングラの西部に行く飛行機を待っていたらしく、このブログでマンゴーを紹介する際に、ラジシャヒはマンゴーで有名なことを知ったおかげで、マンゴーの話で盛り上がることができました。

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彼女の目が忘れられません

恐らく、ダッカ空港で出会った小学生の女の子と年齢はあまり変わらないような気がします。ミャンマーから逃れてきたロヒンギャ難民の女の子です。私が彼女より少し高いところに立って見下ろす感じで写真をとっているせいもあると思うのですが、それでも鋭い視線にしばらく動くことができませんでした。個人的な話は聞けずじまいでしたが、彼女から向けられた厳しい目線に、難民キャンプにたどり着くまでの困難を想像せざるを得ませんでした。

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11年前、バングラのサイクロン被災地で時間を過ごす中で、今までの人生で初めて感じた「生きている」という実感。今回の駐在の日々でも、その感覚は変わらず、バングラの国や人びとが持っているエネルギーのなせる技なのかな。次にバングラに行くのはいつになることやら。でも、スタッフの故郷(バンドルバン)に遊びに行く約束もしたし、難民キャンプの今後も気になるし、きっとまたいつか、この地に戻るときまで、みなさんどうぞお元気で! 

 

【ブログ記事一覧 ※クリックするとそれぞれの記事にとびます】

#1_バングラデシュから、こんにちは。
#2_Cox's Bazar(コックスバザール)という街(1)
#3_雨季に入りました
#4_日々の食卓(野菜編)
#5_日々の食卓(魚介類編)
#6_「世界難民の日」によせて
#7_「8」が「4」、「9」が「7」とはこれいかに?【問題編】
#8_「8」が「4」、「9」が「7」とはこれいかに?【解答編】
#9_バングラの電力事情
#10_日々の食卓(果物編1)
#11_日本よりエコなの、か?
#12_湿度100%?!
#13_道端で見かけた気になるもの(1)
#14_彼女のこだわり
#15_Cox's Bazar(コックスバザール)という街(2)
#16_知られざる関係性
#17_ある晴れた日の出来事
#18_それぞれの暮らし(難民キャンプ編1)
#19_それぞれの暮らし(難民キャンプ編2)
#20_日々の食卓(果物編2)
#21_牛マーケット
#22_【番外編】おとなりの国(1)
#23_【番外編】おとなりの国(2)
#24_日常と非日常のあいだ~ロヒンギャ難民の大量流出から2年
#25_【番外編】おとなりの国(3)
#26_食事のお作法(1)
#27_ガールズ・コレクション(1)
#28_朝日VS夕陽
#29_食事のお作法(2)
#30_乾季に入りました
#31_おなじみのお店(1)
#32_サイクロンの季節
#33_玉ねぎは野菜にあらず?
#34_本番はこれから
#35_10歳の冬の試練
#36_ちょっとそこ、よろしいですか?
#37_No Music No Life
#38_おなじみのお店(2)
#39_観光シーズン真っ盛り!
#40_Victory Day
#41_おとなりさん
#42_おなじみのお店(3)
#43_Fly to Cox's Bazar(1)
#44_Fly to Cox's Bazar(2)
#45_バングラ生活に欠かせないもの
#46_大都会・ダッカ
#47_おなじみのお店(4)
#48_建設現場にて
#49_寒いの?寒くないの?
#50_似て非なるもの(1)
#51_井戸端会議
#52_日々の食卓(冬の野菜編)
#53_Welcome to Sea World(1)
#54_Welcome to Sea World(2)
#55_Welcome to Sea World(3)
#56_頭は使いよう?
#57_似て非なるもの(2)
#58_おなじみのお店(5)
#59_国際母語デー
#60_お土産にどうぞ(1)
#61_シーフード天国
#62_めったにないこと
#63_ベンガル人は米と魚でできている(1)
#64_バングラ観光案内(1)
#65_ガールズ・コレクション(2)
#66_ショモシャない?!(1)
#67_結婚式の季節
#68_肉といえば、、、?(1)
#69_㊗100歳の誕生日
#70_バングラ観光案内(2)
#71_バングラ観光案内(3)
#72_日々の食卓(果物編3)
#73_独立記念日
#74_Welcome to Sea World(4)
#75_なかよし♪(女子編)
#76_おなじみのお店(6)
#77_お土産にどうぞ(2)
#78_なかよし♪(男性編)
#79_リキシャアート
#80_ベンガル人は米と魚でできている(2)
#81_ショモシャない?!(2)
#82_バングラのスポーツ(1)
#83_バングラのスポーツ(2)
#84_なかよし♪(親子・兄弟編)
#85_コックスバザールの多様性(1)
#86_コックスバザールの多様性(2)
#87_コックスバザールの多様性(3)
#88_葉っぱおじさん
#89_放課後のおたのしみ
#90_赤と緑
#91_肉といえば、、、?(2)
#92_ボーイズ・コレクション
#93_ガールズ・コレクション(3)
#94_ガールズ・コレクション(4)
#95_道端で見かけた気になるもの(2)
#96_お犬さま天国
#97_もの運ぶ人びと
#98_思い出アルバム(コックス編)
#99_思い出アルバム(難民キャンプ編)
#100_住めば都