国境の街から A small report from Cox's Bazar

バングラデシュとミャンマーとの国境の街・コックスバザールから、日々の出来事や感じたことをお届けします。

10歳の冬の試練

こんにちは、mariko_bangla2019です。

バングラでは人口の約4割が15歳以下。もともと教育に関心があるせいか、町中でも農村でもついつい子どもに目がいってしまいます、、、

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学校帰りの少女@コックスバザール

日本のランドセルのような定番のカバンはないので、だいたいの学生はこのようなデイパックに教科書やノート、文房具を入れて学校に通っています。

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最近、透明なケースを持ち歩いている女子学生を発見。流行っているのかな?

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テクナフ郡にて

郊外に行くにつれ、ユニセフUNICEF)から支給された鮮やかな水色のリュックを持った子どもが目立ちます(上の写真だと、一番前の女の子)。

一方、右手の女の子のように、たまにカバンもなく教科書を抱えて歩く子どもたちを見かけることがあります。カバンも買えないほどの貧困家庭なのかな、、と思っていたら、現地スタッフが「テスト期間中はカバンを持ってきてはいけないんです」と解説してくれました。

www.thedailystar.net

バングラは、日本と同じく6歳で小学校入学。日本と異なるのは学年末(12月)に進級テストがあること。また、小学校は5年間なので、5年生(10歳)はこの時期、全国一律で行われる「小学校課程修了試験(PECE:Primary Education Completion Examination)」を受けることになるのです。上記新聞記事によると、この試験は6日間にわたり6教科を受験。試験は毎日、10:30に始まり13:00まで続くそうです。そういえば、いつも難民キャンプで通る道がこの期間、8:30~10:30まで通行禁止になってました。渋滞で生徒が試験に遅れないように、という計らいだったんですね。

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この子たちもテスト帰り

毎学年末に進級試験があるとはいえ、6日間も試験が続くとは大きなプレッシャーではないでしょうか。日本も大学入試のあり方をめぐって議論が盛んのようですが、バングラでもこのPECEの必要性・妥当性についてはいろんな意見があるようです。

何はともあれ、今日(24日)が試験最終日。バングラ全国の小学校5年生のみなさん、試験お疲れ様でした!

【参照記事】

小学校課程修了の価値をめぐって

https://www.thedailystar.net/opinion/society/what-value-primary-school-completion-1438159

小学校教育:学習者か単なるテストを受ける人か

https://www.thedailystar.net/op-ed/primary-education-learners-or-just-test-takers-128776