国境の街から A small report from Cox's Bazar

バングラデシュとミャンマーとの国境の街・コックスバザールから、日々の出来事や感じたことをお届けします。

思い出アルバム(難民キャンプ編)

こんにちは、mariko_bangla2019です。

今日は、難民キャンプでの出会いをアトランダムに紹介したいと思います。

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移動も仕事のひとつです

途上国で生活していた友人が、「移動距離が3年で地球1.5周くらいになった」と話をしていたのを聞いて驚いたことがありますが、それほどではないにせよ、私も移動に伴い車中で過ごす時間は長いです。難民キャンプへの訪問は、片道3時間。1日の4分の1は移動に時間を費やしているということになりますね。

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キャンプにつくられつつある境界線(フェンス)

難民キャンプといっても、今まではほとんど境界線が設けられていなかったので、いつの間にか難民キャンプの敷地に入っていた/出ていた、という感じ。しかしながら、少し前からすべてのキャンプと外の境界線にこのような柱がたてられ始めました。有刺鉄線が張られれば、キャンプの内側/外側はきっちり分けられ、出入りするには特定のゲートで許可証を見せるような手続きがとられることになります。

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一番通ったキャンプ19

キャンプは区画ごとに番号がつけられています。各キャンプにはキャンプインチャージ(Camp in Charge:CiC)と呼ばれるバングラ政府の職員が配置されていて、キャンプ運営を担っています。キャンプはさらに複数のブロック、その下のサブブロックに分かれていて、各ブロックにはマージーと呼ばれる住民の代表者(難民)がいます。

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キャンプといっても、「丘を切り開いてつくられた村」という雰囲気です。クトゥパロン難民キャンプがつくられた2017年8月から半年ほどは難民の人たちはテントで生活をしていたようですが、今は竹やビニールシートなどを使った簡易的な家がたてられています。

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とはいえ、夏は暑く、冬は寒い。乾季にはほこりが入り、雨季には雨が吹き込むなど、住環境としては十分ではありません。隣の家との距離は近く、プライバシーを保つのも困難。

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ペットボトルのふた等を使った飾り

難民キャンプ住民へのインタビューのために、お願いして住民の方たちのお家にお邪魔することもしばしば。狭く限られた空間ながらも、こんなふうに飾りをつくるなど自分たちなりに工夫して、少しでも居心地のよい家になるようにしている点は、すごいなあと思いました。みなさん、手先が器用ですね~。

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難民キャンプ内にはマーケットやお店もあります。

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こんな小さな子がお店番をしてたりもしました。駄菓子屋さんみたいですね。

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この雰囲気もキャンプの外のバングラデシュ人が暮らしている村と、何ら変わりはないです。

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それでも、丘の上からキャンプを見下ろし、遠くまで連なる竹組の家々を眺めていると、ここに100万人近いロヒンギャ難民の人たち暮らしていること、わずか約2年半前にはその人たちはミャンマーで暮らしていて、ここは森林だったことの意味を考えずにはいられません。

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そして、今日も空は青いです