国境の街から A small report from Cox's Bazar

バングラデシュとミャンマーとの国境の街・コックスバザールから、日々の出来事や感じたことをお届けします。

牛マーケット

こんにちは、mariko_bangla2019です。

日本は間もなくお盆休みですが、ここバングラデシュでも今年は同じ時期に、イード休暇が重なりました。1年に2回あるイード。今年6月にあった1回目のイードは、「イード・アル=フィトル」といってラマダン(断食)明けをお祝いするお祭り。そして、今回のイードは、「イードアルアドハー」、犠牲祭とも呼ばれているお祭りです。アブラハムが進んで息子イシュマエルをアッラーへの犠牲として捧げたことを記念する日、だとか。

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4日ほど前から急に、アパートの前の通りの両側にこのようなものがつくられたと思ったら、、、

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いつの間にか、どこから連れてこられたのか、たくさんの牛さんたちのお出まし。

犠牲祭(今年は8月12日)の朝、お祈りが捧げられた後、牛が解体され、食されるのだとか。牛を購入してみんなにふるまうことがステイタスらしく、現地スタッフも7万タカ(約9万5千円)くらいの牛を買う予定だと言っていました。中堅スタッフの1ヶ月の給料近い値段なので、日本でいうと40万円くらいの感覚でしょうか。1年に1度とはいえ結構な出費ですよね。

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首の飾りは、買い手へのアピール?

牛たちは国内はもとより、ミャンマーやインドからも輸入されているようです。ただ今年は牛を購入する人が減っているようで、業者は10万タカ以上で売りたいのに8万タカくらいでしか売れないと嘆いている、との記事が地元の英字新聞に掲載されていました。

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アパートのオーナーも既に購入済

ロヒンギャ難民キャンプの住民もほとんどがイスラム教徒。彼らにとって大事な宗教行事のため、支援団体では牛を寄贈するところもあるようです。一方で、牛を神聖な生き物として崇拝する(牛を食べない)ヒンズー教徒も多いコックスバザールでは、この時期微妙な空気が漂う感じがしなくもないです。相手の文化を尊重し、多様性を受け入れることも共生にとって大切なことではありますが。

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駄菓子売りに群がる子どもたち

というわけで、この時期、道路にはつながれた牛たち、値段交渉をする業者と買い手の男性たち、お祭りのわくわく感に興奮する子どもたち(学校もお休み)、休暇を利用して帰省や旅行をする人たち、、、といつもにも増して混雑が予想されるのでした。

 みなさまも、良い休暇を!